トンビと油あげ
コンビニではおにぎり100円のセールス日。天気もいいし、三つ買って海辺で食べることにした。
やや風があるとはいえ、3月下旬の海岸は爽快で気持ちよかった。ベンチに腰掛け、焼き鮭と海苔わさびの握りめしをムシャムシャ食べた。三つ目の照り焼きおにぎりを食べている時だった。いきなり視界が暗くなり、おにぎりを持った右手をおにぎりといっしょに何かが軽く引っ掻いて行った。
鳶だ。
やられたー
おにぎりは鳶の手の中でポロポロご飯粒を落としながら急上昇していく。
あと少しで満腹に達する、というところで取り上げられたおにぎりはこの上なく惜しい。
もう一羽鳶がやってきておにぎり争奪をはじめてた。