Onshore-Offshore

相模湾から日々の雑多なことどもを

ingress っておもしろいの?


7月、iPhone版のIngressをひょんなことから見つけてインストールした。世界規模の陣取りゲームだと言う。ジオキャッシングに似たようなゲームかな?というイメージで始めたが、はじめは要領を得なかった。

まず最初に、ゲームに参加するにあたり、このゲームに設定されたストーリーに法って自分が覚醒者(Enlightened 緑)であるか、抵抗者(Resistance 青)であるかを選択しなくてはならない。ゲームの世界では緑軍と青軍の戦いなのだ。

現実世界の構造物にバーチャルに設定されたポータルをマップで確認。そこを訪れてそこが中立ポータルなら、キャプチュアして自陣営に取り込む。そしてハッキングしてアイテム獲得、他の自陣営ポータルへのリンク。もし敵ポータルならばハッキング及び攻撃、そして自陣営への取り込み。と、言ったことを繰り返してAP(経験値的なもの)を稼ぎ、自分のプレイヤーとしてのレベルを上げていく。レベルが上がるとより高いレベルのアイテムが使用可能になり、特に攻撃力が高まっていく。攻撃といっても敵プレイヤーにダメージを与えるのではなく、敵ポータルを奪取する際のスピードが上がるというイメージ。自陣営のポータル同士をリンクしてつなぎ、3箇所のポータルをつないだリンクラインで三角形を形成するとその中はフィールドと呼ばれ、自陣営の色に染められていく。これで、陣取りゲームをしようというのだ。リンク、フィールドの作り方には簡単なルールがあるが、リンクラインは他のラインと交差できないことと、一つのポータルから出せるリンクラインには上限がある、フィールドに完全に囲まれたポータルからはリンクできない、ということくらいで、単純なもの。

世界規模の…、と言われるのは、スマホGoogleのアカウントを取得すれば誰でも参加でき、新しいポータルの設置申請ができるからだろう。

ゲームには全く縁のなかった自分がこれにはハマっている。当初何をすればどうなるのかがわからず投げ出しかけたが、ネット上でみた低レベルの時期はひたすらハッキングをすべしという一文を見て、んじゃしばらく乗ってなかったMTBで出かけるかと、相模湾岸をダダだっと走った。レベルが上がった。自宅近辺をワンコと一緒に回ってリンク張ったり、フィールドを形成したりした。またレベルが上がった。そのころ、Commと呼ばれるingress 内のチャットで自軍のAG(エージェント)に声をかけられた。この人はすでに高レベルAGで、この後なにかと私のレベルアップに世話を焼いてくれる。わたしも、このゲームの遊び方をあれやこれや質問し、コツを掴んでいく、みたいな状況になった。

しかし、コツを掴んだといっても基本的に実際にポータルの場所まで行って、攻撃、リチャージ(ポータル維持のためのの補給)、リンクをせねばならず、足で稼がねばレベルアップはままならない。特に、レベルアップには今段階までの倍のAPが必要な設定になっている。つまり、あるレベルに達したら次のレベルまでには今まで稼いだ全ての得点分をもう一回得なくてはならない。要するにコツを掴んでもそう簡単に要領良くはいかないのがこのゲームなんだと思う。巷には、一週間でLevel8(ingress ではLevel8が一つの到達点になっている)になったとかいう記事もあるけれど、かなり特殊な条件が揃わないと無理だし、それじゃつまんないだろ、とも思う。なぜなら自分の場合、先輩AGに導いてもらう過程でのコミュニケーションや、Level7になったころ、自分から積極的にビギナーさんにコミュニケーションを取ることで、楽しさが倍加してきたという実感があるからだ。ビギナーAGがレベルアップしてくると、より自陣営は強化されるわけで、それを手助けするのはこの上なく楽しい。

少年時代、広場でやった陣取りゲームとある種全く同じノリがここにはあって、地元を自陣営の色で維持する、のみならず隣町の敵陣営との境界線争いや隣町の同陣営のAGとの連携といった要素が入ってくると、コミュニケーションの楽しさがますます増える。

とまぁ、「地元」とか「隣町」と言っているけど、そういう区割りは勝手な妄想に過ぎない。けどその妄想で楽しめるのがまた面白いのだ。隣町の敵AGが地元を荒らして行ったから、意趣返しだだだー、と出かけて行く。少年時代の感覚が呼び戻される瞬間だ。そして、誰も物理的に傷つくことはないのがいい(笑。

楽しみ方はいろいろで、隣町に殴り込みかけたり(笑、大きなフィールドを作ることに萌えたり、多重フィールドという特殊なフィールドを設計して実際に作ったり(敵のみならず、味方の思わぬ妨害が入ることもある)、とにかく敵ポータルを潰しまくることにエクスタシーを感じたり、ポータルキー(ポータル間をリンクする時に必要なアイテム)をコレクションしたり、運営者やボランティア的な方が主催するイベントに参加したり、などなど。

このゲームはなかなかに考えられている。今後、高レベルプレイヤーが増えてきたらどういう展開になるのか、ルール変更や様々な変数のチューンが行われるのか。運営側はこのゲームで表立ったお金儲けをするのか?なかなかに興味深いところではある。